児童相談所案件(一時保護解除,児童福祉法28条審判など)


【お願い】児相案件の初回お問い合わせはメールでお願いしております。

1.全国各地から毎週多数のお問い合わせをいただいていますが,無料相談はお受けしていません。また,電話での個別具体的な相談には対応できません。

2.児相との面談交渉,裁判所への同行等は,原則として兵庫県・大阪府内の案件に限らせていただいております。

3.兵庫県・大阪府以外の地域については,公共交通機関で日帰りできる範囲の地域に限り,必要性・緊急性に応じて対応することがあります。

4.児童相談所との交渉や家庭裁判所の審判等への対応について依頼を検討される場合,まずはメールで,①から⑩の基本情報を連絡してください。

5.メールの件名は,「児相案件(児童の名前)」としてください。( )には,お子さんの名前を書いてください。

 ① あなたの氏名及び住所

 ② あなたの生年月日

 ③ 対象児童の氏名及び生年月日

 ④ 対象児童及び保護者の心身の健康状態(児童に障害があればその内容。なお,あなたを含む保護者については,児相が着目している心身の問題がある場合に,その概要をお願いします。)

 ⑤ 家族構成(あなた及び対象児童以外の家族の氏名・年齢)

 ⑥ 現在対象児童に関わっている児童相談所の名前

 ⑦ 一時保護された場合,その年月日

 ⑧ 一時保護の理由(虐待疑い,その他)と,それに対してのご意見・言い分

 ⑨ 現在の段階(一時保護中,施設入所打診,28条審判申立,即時抗告,施設入所(里親)済,その他(親権停止・喪失審判等)

 ⑩ その他,特に気になる事項や弁護士に伝えたい事項

 

※次のボタンをクリックしてください。


児童相談所関連のご相談

第1 はじめに

1.弁護士がお手伝いできること

(1)任意交渉の代理人業務

児童相談所から一時保護した理由や今後の見通しを聴き取り,家庭復帰のための条件交渉等をします。

弁護士の仕事は法廷中心のイメージをお持ちの方もおられますが,様々な交渉事も大切な仕事になっています。例えば交通事故の損害賠償の示談交渉などです。児相との話し合いも,基本的には同じ性質のものです。

 

(2)裁判所の手続きにおける代理人業務

一時保護の延長や施設入所などに不同意の場合,児相は,親権者の同意に代わる承認を求めて,家庭裁判所に申立てをします。審判という家庭裁判所での手続きです。

弁護士は,親権者の代理人として,児相の申立書面にする意見書(反論書)を作成する,審判期日に同席する,などの業務を行います。

また,一時保護や施設入所は行政処分なので,その処分の取り消しを求める保護者親権者の依頼を受け,代理人として裁判所に訴訟を提起することもあります。

 

(3)フォローアップ

児相案件は長期戦です。1回の交渉、1件の家裁手続きで終わるものではありません。

例えば,残念ながら施設入所になったとしても,その後のフォロー,児相とのコミュニケーションを時間をかけて行う必要があります。法律事務というよりも,コンサルティングに近い業務です。

児相問題では,児相とのボタンの掛け違いからコミュニケーションがとりにくくなっているケースが非常に多いです。弁護士は保護者親権者の代理人として,必要に応じ関係修復努めます。

 

2.弁護士への依頼を検討するなら

児相に対して,保護者親権者側で活動する弁護士は,いろいろと事情もあり多くありません。

児相は行政機関です。一時保護や施設入所など様々な手続きは,法律に基づき,行政処分としてなされます。

しかし,単なる法律問題,行政事件として取り組むと,かえって解決を遠のけます。

家庭裁判所の手続もありますが,法律だけの問題ではありませんし,何かしら法の抜け穴を探すような問題でもありません。

 

児童相談所の実情のほか,行政の事務手続,行政機関・職員の思考方向など詳しい代理人を見つけることが,重要だと思います。

 

3.弊所の特色

行政経験が長い弁護士が担当しますので,ある程度具体的な見通しを説明することができます。

一時保護された後の手続きや,基本的な対応方向を知れば,少しは安心できます。

結果的に,冷静に自分,子ども,家族を振り返る余裕が生まれ,児相との協議もしやすくなります。

 

また,児相との交渉,28条審判への対応は経験がありますので,依頼を受ければ,代理人として対応します。

 

【参考web】

 ① 児童相談所の業務内容については,東京都が公開している「児童相談所のしおり」が詳しいです。】

 ② 児童虐待に対する対応について網羅的に解説する公開資料として,厚生労働省の「子ども虐待対応の手引き」があります。第6章に,「親子分離の要否評価チェックリスト」があります。公的機関の考え方を推測する手掛かりとなります。

※子ども虐待対応の手引き 第6章から引用

表6-1

 親子分離の要否評価チェックリスト(現在の状況および将来予測される状況)

下記の事項に該当する場合親子分離の必要性が高い
在宅では子どもの生命に危険が及ぶ
在宅では子どもの心身の発達を阻害する
子どもが帰ることを拒否する
家族・子どもの所在がわからなくなる可能性が強い
性的虐待である
繰り返し虐待の事実がある
子どもの状況をモニタリングするネットワークを構築できない
保護者が定期的な訪問・来所指導を拒む
家庭内の著しい不和・対立がある
絶え間なく子どもを叱る・罵る
保護者が虐待行為や生活環境を改善するつもりがない
保護者がアルコール・薬物依存症である
(高橋重宏・田中島晁子・中谷茂一)


第2 家庭に返すための具体的な方法等

 一時保護決定書には,決定を不服とする親権者のために,行政不服審査や行政事件訴訟について簡単な説明が書いてあります。

このため,児相と争うとなると,裁判手続を想定する方が多いです。確かに,重要な点で明らかな事実誤認があったり,刑事事件でいう冤罪のようなケースでは,当初から裁判手続を想定する必要があるかもしれません。

しかし,裁判手続で争う方法は,多くの場合,ベストではありません。

当事務所は,裁判所を通じた手続きに移行する前の段階,すなわち,児童相談所と話し合う段階が,一番重要であると考えています。

その段階に注力する方が,早期に家庭に帰ってくる可能性が高いからです。

 

1.児相との交渉段階

(1)法的紛争になる前の解決が現実的

① そもそも,行政機関である児相には,広範な裁量が認められています。いたずらに争っても時間が過ぎるだけです。

 

また,長期の一時保護や施設入所が必要とは考えられないケース,家庭復帰の方が適切だと考えられるケースであっても,何らかの問題が背景にある場合は,継続的な対応が必要です。

 

親権者が大変頑張って養育されているケースであっても,児童自身に,専門的な指導訓練や医療措置などが必要な場合もあります。

こうした場合,児相の協力を得て,時間をかけて問題解決することが必要です。

そうでなければ,二度目,三度目の一時保護を経て,最終的に施設入所になることもあり得ます。

 

事実と正面から向き合うことは,児相案件に限らず,どんな問題に対しても,解決のスタートラインです。

家庭環境に改善すべき面がある場合や,児童に対する専門的な対応が必要な場合は,現実に目を向けて課題解決していかなくてはなりません。

 

② 課題解決のためには,児童相談所との継続的な協力関係の構築は,不可欠です。

したがって,一時保護されたお子さんの家庭復帰を早期に実現するためには,仮に,結果的に一定期間の施設入所がやむを得ないとしても,児童相談所と継続して関係性を保つのが望ましいことになります。

 

児相と話し合い,家庭復帰後の生活環境に問題がないこと,あるいは問題解決のために親権者が継続的に努力すること,児童相談所の指導を受け入れること等を,児相の職員に理解してもらうことが重要です。

 

③ ただし,事実誤認がはなはだしく,間違った認識に基づいて施設入所措置をしようとしている場合には,法的な対応が必要です。事実誤認がはなはだしいケースでは,児相と争う以外に選択の余地はありません。

 

(2)児童相談所と,どう向き合うか(基本的な対応)

① 一時保護直後の親権者

子供が一時保護された親権者の多くはパニックになり,何から手を付ければよいか分からない状況になりがちです。

一方の親権者が気付かない間に,他方親権者(配偶者)がお子さんを虐待していたケースでは,離婚の問題にまで発展することもあります。

全く解決の道筋が見えなくなることもあります。

 

② 児相職員と親権者の関係

児相職員は,一言で言って,非常に忙しいです。

想像ですが,かなりの長時間勤務,時間外勤務をしながら,仕事をしておられます。

出張や面談をした後、デスクワークも膨大にあります。

職員一人で数十人を担当し,忙しい中,次から次へと、新規案件に対応しなくてはなりません。

限られた時間で,子どもを落ち着かせ,じっくりと話を聞かなくてはなりません。

 

親権者から話を聞くのは後回しになりがちです。

話を聞いてくれたとしても,基本的に,親は「調査対象」です。前提事実は,子供が発する言葉が基本です(誘導的になされるケースもあるようです。)。

親権者が,「どうしたら,子どもを返してくれるのですか?」と尋ねても,明確な回答が返ってくることはありません。

 

一時保護期間中,特に初期には子どもとの面会はできません。

私見ですが,児相にとって,少なくとも一時保護の初期の段階では,親はノイズ(邪魔な雑音)でしかない扱いを受けます。

 

親権者は,情報も入らず,児相からは疑いの目で見られ,何を話しても「現実を見ていない」「自己を正当化する」等と決めつけられるように感じます。

     

子育てに悩み児相に相談したことを契機に一時保護されるケースでは,児相に裏切られた気持ちになります。

問題がある家庭で養育されている児童はたくさんいますが、行政が実際に関与するケースはごく一部です。

役所の常として,「知ってしまったら関与せざるを得ない」面があります。

 

③ 悪循環

一時保護された後は,児相に対する疑念が膨らみ,反感が強まり,児相職員との冷静な話が困難になっていくことがあります。

大きな声で児相職員に詰め寄ったり,頻繁にかつ長時間,電話をかけてしまうことがあります。

こうなると,物事が悪い方へ悪い方へと進みます。

児相職員から見れば,「自分を顧みることのできない親のいる家に,帰すわけにはいかない」となってしまうかもしれません。

ケースワーカーらが作成する書類(報告書の類)にも,親権者のマイナス面が強調されるリスクが高まります。

その資料は,28条審判の証拠資料として使用されます。

 

28条審判が却下になる可能性は,低いです。

最高裁の公表資料によると,平成26年度,全国の家裁で合計267件の処分が行われ,うち認容が211件,取下48件に対して,却下は僅か6件でした(残り2件はその他)(次の最高裁HP参照:PDFファイル)

最高裁公表資料「児童福祉法28条事件の動向と事件処理の実情 平成26年1月~12月」

 

④ 問題解決の筋道

児相の職員は,いたずらに親子を分離しようと考えてはいません。

できるなら,早期に家庭復帰させたいと考えているはずです。

児相職員は公務員であり,件数を上げれば給与が増えるわけでもありません。

件数を上げれば国からの補助金がどうの,などと考える職員は,現場には,まずいません。

財政上の問題は,本庁の管理部門が気にすることで,現場の職員には関係のないことです。

 

ですから,まずは児相の職員の話に耳を傾け,内容をよく聞くことが大事です。

その結果,ふりかえって改善すべき点があれば改善し,自分一人では解決できないと思えば関係機関を頼り,子どもが家に帰ってくるための環境整備を行なってください。

関係機関が関与したから状況が悪くなったと考えている方も多いと思われますが,それでももう一度,冷静に振り返ってみましょう。

 

※なお,児相からは,「長期にわたる不適切な親子関係の改善」など,抽象的で具体的に何をどう改善すればよいのか分からない,かえって混乱する助言しか得られない場合があります。

むしろ,その方が多いように見受けられます。

このことが,児相と親権者間がこじれてしまう原因の一つだと思われることがあります。

しかし,だからと言って話し合いを中断するのは,解決を遠のけます。

 

⑤ 弁護士の支援が効果的なケース

児童相談所は都道府県や市役所の地方機関の一つで,大きな組織ですから,人事ローテーションもあります。

職員にも様々な方がいます。民間企業と同じです。

ほとんどの職員の方は熱心で親切ですし,公平・冷静ですが,コミュニケーション能力や事務処理能力に,いささか問題がある職員がいるかもしれません。

熱心さのあまり思い込みの強い方がいるかもしれません。

人間同士なので,性格が合わないこともあります。

さらに,どんな組織でも同じですが,担当ケースワーカーは常識的な職員であっても,上司に問題のある場合もあり得ます。管理監督職に知識もやる気も無い人が来ると,担当者も大変です。

 

また,組織はどうしても,いったん決まった方針を変えにくいものです。

 

こうしたこともあり,いったん審判の方向になると,話し合いの余地が非常に狭くなりがちです。

 

コミュニケーションがうまく取れないなど、悪い条件が重なると,児相と普通に話をすることすら,しんどくなってきます。

お子さんが急にいなくなって,冷静に対応すること自体が大変なのに,児相職員と円滑に話ができないと,疲れてしまいます。

 

児相との冷静な話し合いが難しい場合は,弁護士の関与が役に立つ場合があります。

 

⑥ 児相との交渉段階で,弁護士が介入することの意味合い(メリット) 

弁護士が代理人となる一番のメリットは,児相と冷静に話をするきっかけができることです。

それは,お子さんが戻ってくる前提条件の一つだと思います。

 

弁護士は,裁判をするだけではなく,様々な交渉をします。

損害賠償請求,債権回収などはもちろん,離婚事件や刑事事件の示談交渉なども,です。

弁護士が,児童相談所を相手方として行うことは,基本的にこうした交渉と同じです。お一人で進めるより効果的ですし,安心していただけます。

 

お子さんが突然いなくなった時,ほとんどすべての親は,圧倒的なショックを受けます。

その状態で,役所の組織である児童相談所と対等に話をすることは大変です。

弁護士代理人がいれば,かなり安心できる場合があります。

 

お困りでしたら,児童相談所との任意交渉をお任せください。

 

以上が交渉段階の進め方となります。

次に,話し合いでは解決できない場合の対応です。

 

2.法的アプローチ

相との話し合いがまとまらず,児童が家庭復帰しない場合の対応として,次のものがあります。

 

(1)一時保護解除等の手段

(ご注意)以下は,分かりやすさ優先で書いています。用語は必ずしも正確ではありませんのでご注意ください。

 

① 法律上の不服申立手段

一時保護されたお子さんを家庭に取り戻す手段のうち,法律に根拠のある方法として次のものがあります。

※一時保護決定通知の下の方に細かい文字で書いてあることが多いです。

ア 審査請求

一時保護を決定した児相の処分の取消を,県庁や市役所の所管部局に対して求める方法です。

 

イ 取消訴訟

裁判所に対する訴訟手続になります。児相の行った一時保護決定という「行政の処分」の取消を求める方法です。

 

ウ 一時保護(原則2か月)の延長審判

一時保護が長くなり2ヶ月を超えるが,親権者が延長に同意しない場合,児相は家庭裁判所に審判を申し立てます(児童福祉法第33条)。

児相が申立人となり,親権者らは相手方となります。

同意しない親権者らは,家裁で言い分を伝えることができます。

【参照条文 児童福祉法第33条】※一部省略しています。

 第3項 一時保護の期間は,一時保護を開始した日から二月を超えてはならない。

 第4項 前項の規定にかかわらず,児童相談所長は,引き続き一時保護を行うことができる。

 第5項 前項の規定により引き続き一時保護を行うことが親権を行う者の意に反する場合においては、家庭裁判所の承認を得なければならない。

 

② 法的手続きの限界

まず,アの審査請求やイの取消訴訟は,いずれも時間がかかります。

手続きが進む前に,児童が施設入所のステージに進んでしまいます。

施設入所等に進むと,一時保護について不服を申し立てることや,取消訴訟を提起することはできません。

労力に対して効果が乏しい可能性が大きいです。

 

また,アの審査請求は,中の人である行政が判断しますので,結論が変わることがほとんど期待できません。

事実誤認ケースを除き,一時保護決定通知書に記載のアまたはイの不服申立方法を選択することは,お勧めしません。

なお,児相(児相を管理する自治体)に対して,事後に損害賠償を求める制度があります。国家賠償法に基づく手続きで,地方公共団体に対しても適用があります。ただし,あくまでも事後的に金銭的な補填を受けられるだけです。

 

次に,ウの「33条審判」が認められるケースはごく例外的です。

児相は,主に,一時保護を延長してさらに調査することが必要という理由で,家庭裁判所に延長を申し立てます。

延長の審判は,即時に判断を求められるため,児童と面会するなど,十分な事実調査することはありません。

児相の作成した書面,つまり,児相職員が児童を観察した報告書や心理調査の結果報告等が,主な判断材料となります。

 

行政が作成する書面は,方針決定場面では,決定される内容(一時保護延長,施設入所等)に沿った事実(もっともらしい理由となる事実)が強調されがちです。

33条審判や28条審判に添付される報告書の類を読めば、大抵の保護者親権者は,悪い点しか書いてない,ここまで酷くないと思うでしょう。

行政が積極的に事実と異なった資料を作成することは,現在の日本ではほとんどないと見なされています。裁判所が「必要性がない」と判断することは,事実誤認が明らかなケース等を除き,ごくごく例外となります。

 

以上の理由で,弊所は,一時保護そのものを法的に争うことは,効果がないと考えています。 

 

(2)一時保護の次のステージで争う方法(家庭裁判所の28条審判)

① 28条審判

一時保護された児童ですが,数日で返ってくることもあります。10日程度で一時保護が解除される場合もあります。

1か月近く,または1か月を過ぎて子供が帰ってこない場合,施設入所になる可能性が高まってきます。

 

一時保護後,1か月近く過ぎると,児相の職員が施設入所への同意を打診することが多いようです。

一時保護中の調査に基づき,施設入所がふさわしいと結論したうえでの打診です。

児相によって会議名が異なりますが,児童の処遇を組織決定する会議が,定期的または臨時的に開催させれているようです。

なお,一時保護直後の段階で施設入所しかありえないとの判断がされる場合もあります。かなりひどい虐待ケース,親権者の反省が皆無のケースのほか,児童本人が大きな問題を抱えているケース等です。

 

親権者が同意しないと,児童相談所は,いろんなことを言って同意を求めてくることがあります。

「同意すれば児童と面会できますが,同意しないなら,,,」などの話があるかもしれません。この段階で,子供と面会できない期間が長期化することをおそれ,同意する方は多いように思われます。

 

親権者が同意しない場合,児童相談所は,家庭裁判所に対して,「親権者に代わる同意(承認)」を得るための審判を申し立てます(児童福祉法第28条)

申立があると,家裁で争うことになります。

 【児童福祉法第28条1項1号の概要(一部省略及び関係条文の挿入をしています。)】

・保護者が児童を虐待し,著しく監護を怠り,著しく児童の福祉を害する場合において,

・保護者の同意がないときは,

・児相所長は,家庭裁判所の承認を得て,

・児童を小規模住居型児童養育事業を行う者もしくは里親に委託し,又は乳児院,児童養護施設,障害児入所施設,児童心理治療施設若しくは児童自立支援施設に入所させることができる。

     

なお,児童相談所は,28条申立てと併せて,家庭裁判所に対して親権停止の審判を申し立てることがあります。

児童に対する医療的な措置が必要なケース等で,行われることがあるようです。

 

② 審判手続

審判は裁判とは異なりますが,調停のような「話し合い」とも異なります。

児相が書面で申立をします。

親権者の方は,「申立に対する意見書(答弁書)」を提出することとなります。

書面中心であること,証拠の重要性など,どちらかというと,裁判に近いです。

児童相談所は,親や家庭から分離させて児童を施設入所させる必要性があることを,書面で裁判所に申し立てます。

児童との面談記録,心理的調査,親権者との面談記録,保育所や学校関係者に対する聴取概要報告,その他一時保護中に調査・収集した資料を,証拠資料として裁判所に提出します。

 

施設入所に同意しない親権者としては,ご自分の言い分を家庭裁判所に対して説得的に主張していく必要があります。

 

審判手続きの中で,家庭裁判所の児童に対する専門的な知識のあるスタッフ(家裁調査官)が,児童や児童が通っていた施設関係者等と面会調査を行う場合が多くあります。

 

結果がどうなるか,ですが,児相が行った28条の申立に対して,裁判所が却下決定をする(施設入所を認めない)ことは,多くはありません。

最高裁公表資料「児童福祉法28条事件の動向と事件処理の実情 平成26年1月~12月」

 

③ 家庭裁判所の審判結果に対する不服申立

家裁の審判に対しては,高等裁判所に,審判の取消と元の申立の却下を求めて即時抗告することができます。

 

審判手続きは,一般の民事訴訟よりは,複雑ではありません。形式的なルールも少ない,または厳格には指摘されないと思われます。

ただ,保護者親権者が,十分に思いを伝えるのは,あまり簡単ではないとの印象があります。

 

児相が裁判所に提出する書面には,方針決定した内容(施設入所等)に沿った,もっともらしい理由となる事実が強調されて書いてあります。

28条審判に添付された報告書を読んだ大抵の保護者親権者は,悪い点しか書いてない,ここまで酷くないと思ます。そして,児相を非難する意見書を提出してしまいます。

そのこと自体の是非はさておき,争うべきはまず過去の事実であり,次に今後の安心安全な養育可能性のはずです。

ポイントを外さないためには、専門家の支援が有効な場合が多いように思います。

 

  

【ご注意】

児童相談所案件は,相談者の意向がお子さんの福祉にとって適切ではないと判断した場合は受任できません。例えば,虐待が明らかだが事実を認めない,暴力を正当化するようなケースです。

また,児童相談所からの指導を一切拒絶するなど,児童相談所と強く敵対するスタンを取られる場合もお受けできません。結果的に解決が遠のく可能性が高く,お役に立てないと考えるからです。

ただし,全くの事実誤認のケースや,児相職員の対応に問題がある場合は除きます。


費用

項目 費用・内容説明
相談料

30分ごとに5,500円(税込)

※無料相談は行っておりません。また,受任前には,電話相談及びメールでの具体的な相談には対応しておりません。あらかじめご了承ください。

着手金/成功報酬

1.経済的評価に馴染まない事件(例:児童の一時保護解除)
(1)着手金 ※事案の内容によって調整させていただきます。
❶児相との交渉 標準金額 27万5000円(税込)

❷不服審査・家庭裁判所の審判 標準金額 33万円(税込)

※❶から引き続きの場合は5.5万円~11万円を加算
❸行政事件訴訟 標準金額 44万4000円(税込)
※❶または❷から引き続きの場合は,16万5000円~22万円程度を加算

※遠方にお住まいで,電話・メールでのご助言,審判反論資料の作成等に限ってご依頼の場合は、❶について22万円(税込)、❷について275,000円(税込)が目安です。

 

(2)報酬金
❶交渉・不服審査・審判の場合,基本は着手金と同額(事件内容,事案の困難性に応じてご相談)
❷訴訟の場合もおおむね同様。

2.経済的評価が可能な事件(例:損害賠償請求など)
経済的な利益の額に応じて,次の比率(税別)

※以下は一応の目安です。ご相談ください。
❶300万円以下の場合:
着手金 8% / 報酬 16%
※着手金の最低額は22万円(税込)です。
❷300万円超3,000万円以下の場合:
着手金 5%+9万円 / 報酬 10%+18万円(税別)
❸3,000万円超3億円以下の場合:
着手金 3%+69万円 / 報酬 6%+138万円(税別)

実費

交通費や郵便代,裁判所に納める費用その他の実費は,ご負担をお願いしております。

遠方の児相への出張等では,交通費とは別に日当をお願いすることがあります。

受任の場合はあらかじめご説明して委任契約書に明記しますが,事前にお問い合わせいただければご説明します。

※ご注意 児童相談所案件は,相談者の意向がお子さんの福祉にとって適切ではないと判断できる場合は受任できません。あらかじめご了承ください。

 

無料電話相談には対応しておりませんので,ご了承ください。